荘子 ヒア・ナウ~これが、タオさ。~
このところ、舞台を観る機会に恵まれています。
昔は、演劇、というものにそれほど興味がなかったのですが、人という存在の面白さ、パワーに目覚めてからは、舞台でさまざまな感情を表現する人を見るのが好きになりました。
九日間の女王
堀北真希さん演じる、女王ジェーン。
ささいな仕草にも人間性がじみ出るような楚々とした演技に、心惹かれました。
外堀をうめられ、心ならずも即位を受託してしまったジェーンの嘆きは痛いほどでしたが、 もう、そういう時代ではない。
どんな状況にあっても、自分の意思で「選択」することの重みを忘れたくない。
「心ある選択」のゆたかさを享受していこう。
嘆きではなく、笑いを!!!
改めて宇宙に明言いたしました(笑)。
宇宙は、たえず、わたしたちにメッセージを送ってくれています。
そのメッセージの受け取り方というのも、人それぞれ。
こういう体験談を聞かせていただくのは大好きです!
そこで、最近のわたしの体験をひとつ。
先週のことでしたか。
太極拳のクラスに向かうのに、朝、わたしは、いい気分で駅に向かっていました。
こういう時は、いろんなインスピレーションが浮かぶものです。
ふと、頭の中に「詩」という漢字が浮かびました。
詩心とか、詩人とか・・・。
自分の中にあるそういう要素をもっと大事にしてあげるといいのかもしれない・・・。
などと、妄想してひとりわくわく(笑)。
わたしにとって、ことばは、閃きでもあり、気づきでもあり、言霊でもあり、魔法でもあり、 そして、癒しでもあります。
すてきな気分のまま、教室に入ると、先に到着していたレッスン仲間が、いそいそとわたしに歩み寄り
おはよう!
ねぇ、とてもすてきな 詩集 をみつけたのよ!!!
と、おっしゃるではありませんか(笑)。
その名も、荘子 ヒア・ナウ
自分の閃きとのシンクロに興味をもったわたしは、帰宅後、即座にアマゾンで購入しました。
その時、決め手となったのは、レビューにあったこの本からの抜粋。
著書が荘子ヒア・ナウについて述べた部分に引用したリン・ユータンという人の言葉でした。
老子の笑いは乾いた低い声だが、荘子はしばしば噴きあがる勢いの笑いになる。
実は、わたくし。
腹の底から、わははは と高らかに笑い声を上げるのが特徴でありまして(笑)。
2400年前、とてつもない男がいた。
奇妙なおもしろい話を、数知れぬほど語った。
どれもタオについての話だった。
笑うことこそ、あの大きなタオに触れるいちばんいい方法だ。
彼の笑う声も、いまの私たちに、きっと聞こえるはずだ。
(荘子ヒア・ナウ 序文より)
挿絵には著書が手掛ける墨彩画が楽しめます。
これが、また、いいんです。
いのちというものの勢い、自然の雄大さが感じられます。
同じ方の著書で、「老子」を自由な口語詩にした、タオ ヒア・ナウ も、おもしろそうです!
最後に、荘子ヒア・ナウの「すべてのものは、ひとつ」という詩の一部をご紹介させていただきますね。
右とか左とか、善とか悪とか、
そういう区別があったとしても、そのふたつは、やがては一緒になる。
そして溶け合う。
すべてのものは、いつか、ひとつになる。
本当に見える人は、
「すべてはひとつ」という原理をよく見つめた人なんだよ。
その人には区別なんかしても役に立たない。
いつも、区別を超えた場所にいるんだ。
そして、区別を超えていて、いつも変わらないということは、
生きる上でとても大切なんだ。
それは、本当の自分の性質にかえる、ということだよ。
自分の本当の性質の中にいるとき、人は幸福なんだ。
幸福に至ったとき、まあ、完全に生きているといえる。
これが、タオさ。