これもまた人間~3月11日に想うこと~
静かな朝でした。
ここ、風の城では、最近、目覚めると、ゴーゴーと風の吹く朝が多く・・・。
ところが、今日は、風もなく、お日様がぽかぽかとほほ笑む穏やかな朝。
どこからともなく、充ちてきてわたしの中に浸透し広がっていくエネルギーを感じながら、今日という日に向けられたたくさんの「祈り」を感じる朝でした。
想えば、3年前の今日。ちょうど、震災が起きた時。
わたしは、東名高速でハンドルを握っておりました。
休憩しようと牧の原SAに立ち寄った際、大きな地震があり、御殿場より先は通行止めということを知ったのでした。
「高速が通行止めになるって、いったいどんな大きな地震があったのだろう・・・。」
わたしは、運転中で、まったく揺れというものに気が付かなかったのです。
すぐに思ったのは、わが愛しのパートナーは大丈夫だっただろうか?ということでした。
携帯電話はしばらく通じなかったので、とりあえず、実家に逆戻りする車の後部座席で(運転は、妹に代わってもらいました。)、パートナーに遠隔をしてみました。
すると、みぞおちのあたりに強烈なヒビキを感じるとともに、相当に怖かったんだろうな、というのが伝わってきました。
とにかく、これだけしっかりとヒビキがわかれば生きてはいるだろう・・・。
と、安堵したことを覚えています。
あれから3年。
となりに愛しい人の気配を感じながら生きていられることに、心からの感謝を。
明日、どうなるかわからなくても、今日、この今を大切に、悔いなく日々を生き切りたい。
わたしにできることは、本当に小さい。
せめて、今自分にできることに笑顔で向き合っていきたいと思う。
あの日に想いを馳せるわたしの目前で、今朝、ほんの小さな小競り合いがありました。
風の城のすぐ南側の道路で、2台の車が向き合って立ち往生したのです。
この道路に面した寝室の窓を閉めようとしたら、排気ガス臭いので、ふと、表を見た時でした。
狭く、対面通行のできないこの道で、いったい何がおこったのだろう?
この道は、細いとはいえ、住宅地の車が行き来をするので、車の停滞は相当な迷惑になるのです。
一方の運転手は、車を降りてタバコをすっているし、もう一方の車の後部座席では女性が携帯電話で話をしている様子でした。
双方の車に損傷はないし、大きな音もしなかったので事故ではない様子でしたが・・・。
互いの運転手が絡む様子もなく、話し合いがなされる様子もなく時だけが過ぎている感じでした。
ちょうど、わたしが表にでて掃除を始めた時でした。
警察の方が3人ほどやってきて、女性が話すのが聞こえてきました。
「こちらが上り坂なので、バックしてくださいと言ったら、自分が先にはいったのに、どうしてバックしないといけないんだ。」と言われて、運転者同志の意地の張り合いになったとのことでした。
警察の方は、「お互いに譲り合いをしないとね」と諭されておられました。
運転者はどちらも年配の方でした。
小さなことで意地の張り合いをしてしまうのも人間。
そして、何かがあれば、心をひとつにして大きなことができるのも人間。
いろいろあったこの3年。
「これもまた人間さ」と笑えるようになったわたしも、少しは成長したのかなぁと思う3月11日でした。
写真は、4歳のReiちゃんが描いた絵です。毎日お弁当をつくってくれるお母さんに贈ったものです。
とびきりの笑顔に、こちらまでパワーがわいてきますね!